スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

正しい召喚のススメ 34

こんにちは珠々です。

夏休みですね!
大人には全く関係ないですが。(子供達も学童だからあんまり休みって感じじゃないかも)

前回から少し間が開きました。
先週末、行ってきましたよ福岡でライブ!
んもうーーー……良かった……!
メンバー全員揃ってるとこなんてカッコ良くて、楽しそうに仲良さそうに演奏してるとこなんか感動しました。
あとエロかった。
何がとは言いませんが、エロかったぁ。
今なら色っぽい話もかけそうです(え)

それと、旅の最中美味しいものをたくさん食べて温泉にも入って幸せを補充してきました。
人間、こういうの大事ですね!

と、いうわけで、しばらくバタついてましたが更新です。
続きよりどうぞー。











なぜ、こんな強力な魔除けの石をキョーコが持っていたのか。

なぜ、瀕死だった自分のケガが治っていたのか。

なぜ、底をついたはずの魔力がすぐに回復していたのか。

思い起こせば、疑問に思うことは多々あった。







「どこだっ……!?」

まだそう遠くには行っていないはずだと、久遠はキョーコの後ろ姿が消えた方へ向かいひた走る。

(焦るな……子供の足で通える距離なんだ……)

立ち止まり、目を閉じ、感覚を研ぎ澄ませる。


――――――……


微かに淀んだ気配が揺らいだ。
考える前に体が動く。反射的に魔力を構成させ転移する。
足元の浮遊感は一瞬のことで、次に目を開けた時には全く別の場所に移動していた。

「……ぃやっ……!」

目の前には探し求めたキョーコの姿。
だが、その足元には黒い何かが絡み付いていた。
ヘドロのような塊はウネウネと蠢きながらキョーコの両足に張り付き、どんどんと体積を増しながら身体を飲み込もうとしている。

「なにこれぇ……!?」

何とか抜け出そうと手を必死に振るが逆効果で、腕に絡み付いてもう胸の辺りまで覆われていた。

「キョーコちゃん!!」
「……っ!?コーン!?」

久遠はすぐに駆け寄ろうとしたが。

「来ちゃ、ダメェ!!」

キョーコは涙を堪えて首を振る。

「コーンは逃げて!!」

今にも全身飲み込まれそうな恐怖の中で、久遠を遠ざけようと出来る限り大きな声を出すキョーコ。

「キョーコちゃん……」

(君って娘は……)

「逃げ…………」

最後の最後まで久遠を逃がそうとしていたキョーコは、ついに全てを黒い塊に飲み込まれてしまった。
キョーコと同じ背の高さになった塊は、蠢動しながら更に肥大していく。

「……その娘を返してもらおうか」

久遠は静かに告げた。
すると、意思などまるで感じなかった塊に変化が起きる。

『……イヤダ……オイシイ……オイシイ……』

風の唸るような、不気味な咆哮が人語となって響いた。
肥大化は止まらず、見る間に倍以上の大きさに膨れあがった黒塊は、次の標的として久遠へ襲いかかる。

『ジャマ……タベル……』

「構成体の増幅、人語の理解、急激な進化だな。元は小さな魔力の澱だっただろうに」

触手のように伸びた黒い塊は、大きくなったことで久遠を頭上から飲み込もうと広がったが。

「力を得たのはお前だけじゃないんだ」

ツイと、久遠が指先で触れた途端。

パキリッ。

ヘドロの塊が一瞬で凍りついた。

『……ア…………ア……』

動けなくなった相手を無感動に眺め、久遠は目を細める。

「痛い?」

伸びていた触手が砕け。

「苦しい?」

呻き声も絶え。

「怖い?」

全身にヒビが入る。

「……あの娘が感じた恐怖への報いにはまるで足りない」

深く昏い瞳が、見つめるのはただ一点。
凍った塊にトンと触れると、瞬く間に亀裂が拡がり、粉々に散っていく。
その中心から、球状になった氷が現れる。

「キョーコちゃん」

重力を感じさせずフワリと着地したのは、久遠の結界に守られたキョーコだった。
役目を終えた薄氷はすぐに消滅し、無事に出てきた小さな身体を抱きかかえる。
冷たくなってしまった身体はグッタリと力無く、久遠は体温を分け与えるように強く強く抱き締めた。

「…………こぉ……ん?」
「……っキョーコちゃん!」

弱々しく、微かな声。
僅かに見える瞳は夢を見ているようで、未だに身体は動かせないようだが、それでもキョーコの意識が戻ったことで久遠は腕の力を思わず強める。

「……くるし……」
「ご、ごめんっ。キョーコちゃん、もう、大丈夫だから」

慌てて腕の力を緩めた久遠は、今度は出来るだけ優しく包み込む。

「……こーんが……たすけてくれた、の……?」
「うん」
「ありがとう……」

再び、キョーコの瞼がトロンとおりる。

「……こーんも、ぶじでよかったぁ」

ふふふと嬉しそうに笑うキョーコに、久遠は心を決めて話し始めた。

「……キョーコちゃん……君はこれまでも、その力のせいで危険な目にあって来たんだね」

きっと誰もが欲しがる力。

「俺が守るから」

自分より、他人を助けようとする君を。

「強くなって、君をどんなことからも守るから……それまでは、君の力を眠らせよう」

言うと、久遠はキョーコの額にキスを落とした。

「どうか喚んで、俺を必要として」

跪いて誓う。

「君に相応しい悪魔になるよ」








スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。