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正しい召喚のススメ 29


こんにちはー。
なんかもう忙しく毎日過ごしていたらいつの間にか6月になってました。

仕事はたくさんやることがあって楽しいんですが、こう、納期があるものがね、あるんですよ。
期日までに計画立ててやってたのに、急遽変更を言われて明日までにやれってね。
早く言ってくれ!
そして早く出せやファイル!貴方待ちだったんですよ!
こう言えたら苦労しないんですが。

あと、久しぶりにモンハン始めました。
クロスなんですが、今までのシリーズを全部詰め込んだような感じですね。
狩技とかいうのもあって、エアリルに設定したらまぁ飛ぶ飛ぶ。飛び乗りダウン上等。
スラッシュアックスで頑張ってます。
楽しいよ!

そしていつもご訪問、ならびに拍手やコメントありがとうございます。
お返事はほんと近々!させて頂きますので!(やっとPC使えそうなので)

では、続きよりどうぞ。













「ショータロー……?」

あまりにも突然すぎる登場は現実感がなく、キョーコは呆然と幼なじみを呼んだ。

「よぉ」

一瞬、敵の幻術か何かかと疑ったが、ニヤリと口の端を上げた傲岸不遜な態度に、「本物だ」と認識したキョーコは光の檻を掴みながら捲し立てる。

「なんでアンタがここにいるのよ……っていうか、この檻なに!?さっきの攻撃もアンタの仕業!?」
「うるせーな」
「敦賀さんはどうなったのよ!」

ピクリと眉を動かし、尚は一気に殺気立ち吐き捨てた。

「死んでくれてたら良いけどな」
「なっ……!」

ビリビリと肌を刺す感覚に、尚が本気だと悟る。

(やめてよ……どうして……っ)

仮にも幼なじみであったはずの、初めて見る覚悟の顔に、何故だか無性に泣きたくなった。

――ガラッ……

その時、抉れ砕けた床を踏み締め、光弾が直撃したはずの蓮が二人の前に姿を現す。

「チッ……無傷かよ」

忌々しげな尚の呟き。
唯一のダメージは着ている服が多少破れた程度だった。
逃げられるはずもない状態から無傷で済んだのは、偏に桁外れの蓮の実力あってこそ。

「生憎としぶといんだ」

ニコリと微笑み、服の埃を払う仕草をする蓮は不自然なくらい落ち着いて見えた。

「そう易々と殺されてはくれねぇか……だが、その強がりもここまでだ。 お前、もう魔力がほとんど残ってないだろ」

「え……?」

何て……?

「こんだけ派手に暴れたんだ、相当の魔力を消費したはずだ」

尚の視線が眼下へ移る。
広大な土地に渡る無惨な瓦礫は、少し前まで学校だった影すらない。

「今、追い討ちをかけたらどうなるだろうな?」

卑睨し勝ち誇ったような尚の言葉に、キョーコがハッとする。
魔力が底をついているのが本当なら、いくら蓮でもまずいのではないかと。

「ちょっと……何しようって言うのよ!?」
「うるせーな。てめぇは黙って守られてろ」
「頼んでないし必要もないわよ!!横から突然しゃしゃり出てきて好き勝手して……敦賀さんにこれ以上何かしたら許さないんだから」
「だとよ?女に守られて良い身分だな」
「俺の主人は優しいからね」
「違う……違います……!私があんなこと、させたから……私のせいで……っ」
「最上さんのせいじゃない」

いっそ慈愛に満ちた微笑みで、危険の最中にいるはずの蓮はキョーコの自責を否定する。

「すぐ、そこから出してあげるから、少しだけ待ってて?」

尚をモノの数にも入れていないような蓮の態度に、しばし静観していた尚が反応する。

「俺は障害にもならないって……?」
「こっちは久しぶりの食事を邪魔されたんだ。早く触れたいのに無粋な真似をしたのは君だろう」
「……そーかよ」

低く呻く。

「『契約』なんて言いながら、バカな女を食い者にする悪魔が……」

ギラリと底光りする瞳は、怒りを如実に現していた。

「今、ここで、お前らの契約を断ち切ってやる!」

尚は手を振り上げると、素早く詠唱し術を展開する。
それは、悪魔に対抗しうる聖なる力。

蓮の足元から同心円に出現した光の結界は、琴線を紡ぎながらしなやかに広がり蓮の動きを封じた。

「……!」

相反する力は触れるだけで負担を強いる。
蓮は思わず膝をつき、浮かんだ苦悶の表情がどれだけ強いダメージなのかを物語っていた。

「敦賀さん!敦賀さんっ!!」

必死に檻を掴み、脱出しようとするキョーコの左手に異変が起きる。

「なにっ……これ……?」

手首に光の枷が嵌められていた。
重さも冷たさもない、浮かび上がるように現れたソレは継ぎ目も無く、どうあっても外せそうにない。
枷にはシャラリと揺れる鎖が繋がれており、長く外まで続いている。

「お前らの契約を具現化したものだ」

キョーコから伸ばされた鎖は、蓮の首に現れ嵌められた枷へ繋がっていた。

「本調子じゃない時に卑怯だなんて思うなよ?そんな甘っちょろい考えで相手に出来るヤツじゃねえのは分かってんだ」
「何するつもりよ……」
「言っただろ、『断ち切る』って。言葉通りだ。あの野郎から解放してやる」

それは、キョーコにとってどんな言葉よりも恐ろしく聞こえた。

「……めて……」

声が震える。

「あぁ?」
「……やめてって言ってんの!そんなこと無理矢理したら……敦賀さんはどうなるのよ!」
「てめぇは……!自分が喰われてんのにどこまでアイツの肩を持つんだ!」
「敦賀さんは……私を助けてくれたの……!そんな人を信じないで誰を信じるのよ!」
「……もぉいい」

キョーコの叫びは届かない。

「そこで見てろ」

言い捨てると尚は、足元に右手を付き何かを呟く。
すると、ズ……と妙な振動と共に、キョーコと蓮の間の中央に輝く大きな鋏が地面から出現した。丁度、二人を繋ぐ鎖をその刃に挟んでいる。

「ダメ……」

恐らく、尚が命令すれば簡単に鎖を切ってしまうのだろう。
そこへ、肩で息をしながら蓮がなんとか言葉を発する。

「……一つ……忠告しておこう」

真っ青な顔で、だが、優雅に笑った。

「ソレを実行したら、後悔するよ」
「はっ。負け惜しみか?そんなんで止めるわけ……ねぇだろ!!」

尚は勝ち誇ったように言い放つと、更に魔力を強め術を発動させ。


ガシャン……!


酷く耳に残る不協和音が響き、蓮とキョーコ、二人の繋がりだった契約の鎖が、砕き切れた。

「あ…………」

役目を終えた鋏は溶けるように沈んでいき、切れた部分から鎖も消えていく。
徐々に。
徐々に。
そしてついにキョーコの手首の枷も消えた時。

蓮との契約が消滅した。

「消え……ちゃった……」

解放ではなく、喪失感。
魂の束縛とでも言うのか、キョーコの中に確かにあった心地好い縛りが、今は感じられない。
もう、蓮との間に何の繋がりもないのだと、否が応にも理解させられた。
かといって、手をかざしても、服を翻してみても、キョーコ自身には何の変化もない。
では蓮は?

「敦賀さんは!?」

キョーコはハッと顔を上げるが、先程まで蓮がいた場所には、もう誰もいなかった。

「そんな……」

蓮はどうなったのだろう。

(もう、二度と会えない……?)

そう思うだけで視界がボヤけ出す自分を叱咤する。

(まだ決まったわけじゃないんだから!)

とにかく、四方を囲む檻から出してもらわなければと、尚へ声をかけようとした。

次の瞬間。

ゾクリと。

息が止まる程の圧迫感が辺りを包んだ。

「…………っ……!?」

本能的な反応なのか震えがとまらず、金縛りにあったように、体の自由がきかない。

「……く、そっ……」

ふと、尚の声が小さく聞こえる。
キョーコは何とかそちらを向くと、そこには目を疑う光景があった。

蹲る尚の前に立っていたのは。

「言っただろう?」

忘れもしない。

「後悔するって」



「……コーン…………?」

妖精の王子だった。






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