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正しい召喚のススメ 28


夏来ましたねこんにちは!

梅雨入りしたというのにこちらは最近晴れてくれて、それは良いんですが湿気が凄くて家中ペタペタします。
食器棚もカビの気配を察知したので全部ひっくり返してフキフキしました。

そんなことより。

実はですね。

なんとあの光の箱庭の惣也さんご夫婦が新婚旅行で沖縄にいらっしゃるというので!
桃色無印のきゅ。さんとご飯をご一緒させて頂きましたー!!
きゃーきゃー!
(ケータイからじゃサイト名にリンクが貼れなーい!)

写真ではよく拝見してたんですが、ザ・女子な惣也さんは大変可愛らしく笑顔が素敵な女性でした(*´ω`*)
旦那様は優しそうな方で、お料理も上手だとか。
私たちのスキビなトークにも穏やかに頷かれ、包容力ってこういうことかと(笑)
花ゆめ本誌が数日遅れでこの日にやっと買えたので、急いで読んできたのにきゅ。さんは完全に買うのを忘れていらっしゃったのが面白かったです。
もっとお喋りしたかったなー!口下手な自分が憎い!
またいつかこんな機会があれば良いなぁと思った、楽しすぎる夜でした!

さてさて。
今回の更新ちょっと時間空いちゃいました。
というのも、書けども書けども終わらぬ事態に陥りまして。
首を傾げながら進めました←
ゴールは見えてるのに、なぜか遠いっていう。
あと少しのはずなので、心優しい方々もうしばしお付き合いくださいませ…!
そしていつも拍手やコメントもありがとうございます!
お言葉を頂くと、ほんと何度も読み返すくらい嬉しいです。
お返事は近日中に必ず……!


では、続きよりどうぞ。












ん……あったかい……

――最上さん

だれか……よんでる……?

――起きて

まだねむいの……

――目を見て、名前を呼んで?

なまえ……?

――キョーコちゃん



「ん……」

急激に意識が浮上したキョーコは、妙な気怠さを感じながら重い瞼を持ち上げた。
周囲の暗さと、露めいた香りで夜なのだと何となく理解する。
段々慣れてきた視界にまず映ったのは、美麗な顔を不安に揺らし自分を見下ろす蓮だった。
遥か遠くの背景は星空で、吸い込まれそうな程広くて。
キョーコはぼんやりと、まるで有名な絵画みたいだなぁと。
緊張感の欠片もなく思っていると。

「最上さんっ!!良かった……!!」
「ぅやあ!?」

前触れもなく、蓮によって思いきり抱き締められた。
何がどうなっているのか、息が詰まる程の苦しさと、それが蓮からもたらされている事実が、キョーコの思考速度を著しく低下させる。

「あ、あ、あの、敦賀さん!?」

ぎゅう。

「あの、そろそろ……」

ぎゅう、ぎゅう。

「は、離してくださーい!!」
「……だめ」

まさかの拒否。

「敦賀さんっ!」

キョーコが本気で焦り始めたため、蓮はしぶしぶながら腕の力を弱めた。
まだ抱き締め足りない、とは口に出さず、柳眉を下げ心配そうに問う。

「どこか痛いところはない?」
「え……?」

イタイトコロ?

瞬間。
チリッとどこかが痛んだ。
頭なのか胸なのか。
視覚は蓮を捉えているのに、視えているのは違う景色。

『さよなら』

フラッシュバックというのだろうか。

心身の主導権を自分以外に握られた言動、やってしまったこと、やらせてしまったこと。それから最後、ズブリと肉に刃が食い込む感触と痛みが一瞬で甦る。
全身総毛立ち、抑えきれない震えで歯が噛み合わない。思わずキョーコは自分を抱き締め、込み上げる吐き気に蹲った。

「……わ……たし…………っ」

確か自分で胸を貫いたはずで。傷があるだろう場所を震える手で押さえるが、穴が開いているのは服だけで、身体には何の異常もなかった。

「……きず、が……?」

キョーコの恐れを自分のことのように痛々しく感じているのか、蓮も苦しそうに目を伏せ細い肩を抱く。
ビクリと身体を跳ねさせるキョーコを、宥めるように何度も背中を擦る。

「魔王様が助けてくれたんだ」
「どうして……」
「もう大丈夫だから」

大丈夫。
大丈夫だよ。

何度も何度も、優しくしみこませる。
キョーコのひび割れた魂が修復されるように。
やがて、浅い呼吸がだんだんと深くなり、震えていた身体も治まってきた頃、キョーコはようやく蓮の腕を支えに身体を起こした。

「……わたしは……生きてるんですね」

弱々しく、すがるように吐き出す。

「詳しくは今度ゆっくり話すよ。それよりも……」

いまだ俯いていたキョーコを、蓮は半ば強引に上向かせて抱き締め直す。

「今は……最上さんを感じさせて……」

切なる、声。

「もう……ダメかと……」
「敦賀さん……」
「あんな無茶は二度としないで欲しい……生きた心地がしなかった」
「……ごめんなさい」
「……いや、謝るのは俺の方だ。君を危険な目に合わせた」
「そ、それは違います!私がもっと強ければこんなことには……敦賀さんに酷いことまで……!」

そっと身体を離すと、キョーコは耐えかねるように俯き声を震わせた。
自分を責める様子に、蓮は首を振ってそうじゃない、と優しく頬を包む。

「心の弱い部分なんてそう強くならないよ。俺は大丈夫だから、最上さんは気にしないでいい」
「でも毒を……」
「あんなの毒の内にも入らないから大丈夫」
「それに……あ、あの……破廉恥な真似を働いてしまって……」
「……あれはご褒美というか拷問というか……」
「え?」
「うん、何でもないよ」

見惚れるようなキュラリとした笑顔で流すと、蓮は改めてキョーコに向き直る。
少し躊躇いながら、真剣な瞳で。

「……俺が、君の友達に危害を加えていると思ったんだろう?」

それは敵の術中に嵌まる引き金だったはずだと、自分の失態を悔いる。

「琴南さんだったかな。誓っても彼女には何もしてないから、安心して欲しい」
「………………え」
「俺の言葉を信じてくれるなら、だけど……」

今初めて気付いたような、整理のつかない呆けた顔で、キョーコは蓮を見つめ返した。

「わたし……」
「……うん」
「モー子さんの心配もしてたんですけど……」

それよりも。

「なんで、私じゃないんだろうって……」

安堵と戸惑いに揺れる自分を持て余す。

「……最近敦賀さん……私に触ってくれなくて……魂いらないのかなって」

それは溜め込んでいた、鬱血した感情。
溢れるように、滔々と。

「わたしは……もういらないのかなって思ったら、目の前が暗くなって……っ」

脳裏に映るのはあの時の蓮と奏江。睦み合う二人の雰囲気に、ギュッと、心臓が掴まれるような痛みがキョーコを襲う。
すると、堪り兼ねた蓮がキョーコの言葉を遮り、半ば無理矢理華奢な身体を抱き締めた。

「ごめんっ!……ごめん……いらない訳ない……俺には最上さんしかいらないのに」
「……なら、どうしてか聞いても……?」

何故、自分に触れてこなかったのかと。
恐る恐る聞くキョーコに、蓮は言葉に詰まりながら答える。

「……君に喚び出された次の日の夜、俺が、その、自制が利かなくて……君に無理をさせたから自重してたんだ」

情けないね、と、抱き締められ密着しているため耳元で聞いた蓮の声。
常にない弱った声音に、蓮の包み隠さない中身が垣間見えた気がして、急速にその存在を間近に感じられた。
そして魂の摂取を自重していたのが、キョーコ自身を大事にしてくれた為だと分かり、ストンと、諸々の憑き物が落ちたようだった。

「そう、だったんですか……じゃあ私……一人で勝手にモヤモヤしてただけなんですね……」

そっかぁ。

…………あれ?

「……ってことは、もしかして一週間以上……」
「あー……栄養不足ではあるかな」
「今!たべてください!」

ガバッと蓮の腕を押しやり顔を向かい合わせると、キョーコはキュッと目を瞑り、気持ちは「まな板の上の鯉」になりきる。
覚悟を決めたキョーコは微動だにせず、蓮は苦笑しながら優しく問う。

「いいの?」
「ど、どうぞ」
「……ありがとう」

一度自覚してしまうと、やはり喉の渇きにも似た抗えない衝動が蓮の中で沸き上がる。
キョーコから香る甘い蜜のような魂。
手酷く貪ってしまいそうな本能を何とか抑え込み、ゆっくりと、キョーコの細く滑らかな首元へ顔を寄せた。

その時。

――――ゴォッ……!!

空気を引き裂く音と閃光が辺りを一瞬で包んだ。
同時に眩い光の弾丸がいくつも蓮に向かって襲い掛かる。

「……っ!ごめん最上さん!」
「敦賀さん!?」

蓮は咄嗟にキョーコにだけ結界をはると、突き飛ばして無理矢理自分と距離を作り、すぐに降り注ぐ全ての光弾をあびた。
あまりの閃光と威力に蓮の姿がかき消える。

「敦賀さんっ……敦賀さん!!」

蓮の元へ行こうとしたキョーコだが、突然目の前に光の格子が現れた。

「なによこれ!?」

気付くと四方を囲まれ、光の檻が出来上がっていた。
何がどうなっているのか。
蓮は大丈夫なのか。

「そこまでだ」

突如、聞き覚えのある声が響く。

「これ以上、キョーコに指一本触れさせねぇ」

尚がこちらを睨み据え、現れた。





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