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正しい召喚のススメ 15


こんにちは、珠々です。
目下、諸事情あってjavaを勉強中です。
授業を受けて、試験を受けないといけないんですが、隣の席の方が授業中ずっとペンタブでイラストを描かれてまして。
ショートカットもがんがん使いながら、画面切り替えながら上手にスラスラと描かれるものだから思わず見入っちゃうんですよ。
そしたら先生の話がまったく入ってこなくて
「あれ?今何話してた!?」って慌ててテキスト見返すっていう。
javaなんて初めて触れるから一言の聞き逃しも致命傷なのに、私は何をやっているんだ。
合格する気がまるでしない。
スプラトゥーンとかしてる場合じゃない。
でも更新はしたいんだ。

というわけで、なるべく間隔開けずにいきたい所存でございます。
書けば書くほど長くなる。あれー?

そういえば、本誌読んで思ったんですが、モー子さんはキョコの事大好きですね!
最初あんなツンケンしてたのにぃとか思い出すとますます微笑ましい(おばちゃん目線)

あ、毎度のご挨拶となりますが、ご訪問いただき、さらに拍手までしていただいてありがとうございます。
嬉しいです!反応があるとやはりやる気スイッチ入りますよね!
最後まで頑張ります!


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正しい召喚のススメ 目次
――――――――――――

正しい召喚のススメ 1
正しい召喚のススメ 2
正しい召喚のススメ 3
正しい召喚のススメ 4
正しい召喚のススメ 5
正しい召喚のススメ 6
正しい召喚のススメ 7
正しい召喚のススメ 8
正しい召喚のススメ 9
9のイメージイラスト (桃色無印のきゅ。様から頂き物。素敵すぎて涙出ます)
正しい召喚のススメ 10
正しい召喚のススメ 閑話
正しい召喚のススメ 11
正しい召喚のススメ 12
正しい召喚のススメ 13
正しい召喚のススメ 14

――――――――――――
――――――――――――



15は続きからどうぞ。















「そういえば」

一日の始まり。爽やかな朝。
キョーコはテキパキと朝食を用意すると、卓を囲んだ蓮に忘れてましたと話し始める。

「今日はバイトがあるので、帰りは遅くなります」
「バイト?」
「はい。やっぱり一人暮らししてると、自分で生計をたてないといけませんからね!……って言っても、学校からの支援で大分助かってはいるので、そこまで大変ではないんですよ」

あははと明るく笑うキョーコに苦労の影は見えなかった。見せないよう上手く隠しているのは無意識なのか。
いずれにせよ、キョーコが他事に気をとられる時間が増えるのは蓮としては面白くなかった。

「……俺、工面出来るよ?」
「いえいえいえ!!そんなご迷惑はかけられません!!第一、敦賀さんを喚び出してしまったのは私の我が儘ですし、気になさらないでください」

取り付く島もないとはこういう事だろうかと、キッパリ断るキョーコ。どれだけ蓮が助けたいと思っても、きっと受け取って貰えない気持ち。
意外と頑固で、真面目一直線なのは昔から変わらない。
それが分かっているから、蓮もこれ以上言い募るのは諦めることにした。

「……じゃあ、バイト先まで送迎はしていいかな。遅くなるんなら女の子の一人歩きは危ないよ」

そう言われたものの、勤め先は学校から遠くない小料理屋。わざわざその為だけに来て貰うのも気が引けてしまう。

「えーと、行く時は学校から直接ですし、近いので送って頂く程では……」
「じゃあ、帰りは迎えに行くよ」

蓮は即座に言葉を足すが、キョーコはまたも考える。
街中に構えるそこは結構な大通りだ。
改めて蓮を見ると、正直に言ってもここらじゃお目にかかれないような美形さん。
鼻筋の通った端正な顔立ちは、目が合うだけで女性を虜にしてしまう。
長身で引き締まった体つきは服の上からでも想像出来る程で、溢れ出る色気は如何ともし難い。

(こんな目立つ人が居たら人だかりが出来るんじゃ)

そうなると、店への客足に影響するどころか蓮自身にも迷惑がかかってしまうのではないか。
サァッと血の気が引いた頭で、キョーコは精一杯蓮の気遣いを無駄にしないような言葉を選ぶ。

「か、帰りも家の近くまでバスが通ってますから大丈夫ですよ!だから、今日はゆっくりしててくださいっ」
「君は……」

ポツリと囁くような蓮の呟きが、やけにキョーコの耳に響いた。
まるで懇願するような黒耀の双眸に、射抜かれる。

「もっと、俺を頼ってくれても良いのに……」
「へ!?」
「役に立ちたいと思う俺の気持ち、分かって欲しいな」
「つ、敦賀さん……そうは仰いますが、こうして側に居てくれるだけで、私は嬉しいんですよ?」
「じゃあ迎えに」
「うっ……で、では、バス停にお迎えをお願いしても良いですか?」

本当に慎ましい娘だと、なんとか譲歩の姿勢を見せてくれたキョーコに微笑んで頷いた。

「うん、待ってるよ」




カラッと晴れた空の下。
ポカポカ陽気に誘われて、キョーコは弁当を広げる場所に屋上を選ぶ。
今日はもう一人、しばらく家の事情で休んでいた琴南奏江も一緒だった。
キョーコが「モー子さん」と妙な愛称で呼ぶ奏江は、黒髪ストレートの正統派美少女。スラリとした体系に、整った顔立ちと勝ち気な瞳。性格は少々怒りっぽい節もあるが、竹を割ったようなズバッとした物言いがキョーコは好きだった。
久しぶりの親友とのランチに心踊らないはずはない。
ウキウキと持ってきたお弁当に箸を付けるキョーコに、焦れたように奏江が尋ねた。

「……ねぇ、アンタ大丈夫なの?」
「なぁに? モー子さん藪から棒に」

きょとん。何を言われているのか検討もつかないと、目を丸くしながらキョーコは唐揚げを飲み込む。

「私が休んでた間に大変な事になってるみたいだけど」
「あぁ」

ようやく合点がいったとばかりに手をポンと打ち鳴らした。そのポヤンとした様子に、奏江は昼食用のコラーゲン入りゼリーを握り潰しそうになる。

「とんでもない悪魔にとり憑かれたって噂がうちのクラスまで広まってるんだけど」
「とんでもないって、そこまで言う程じゃないのよ? 間違えて喚んじゃったのに……とっても優しい人なんだから」

頬を染め、照れながら言うキョーコに説得力は皆無だった。

「アンタね……それがもう危ないって言ってんのっ!すっかり油断させられてるじゃない!!」
「そんなことは……」
「第一、どんな条件で喚び出してんのよ?相手のランクと場合によっちゃ命を犠牲にしないといけないってのに。って言っても、あんたが今元気なんだから大丈夫なんだろうけど」
「えっとね、なんだかんだあったんだけど『友達になってください』ってお願いしたの」
「ふーん。 で、叶えてくれたの?」
「うん!」
「それくらいの契約なら、下級の悪魔だったのかしら?」

キョーコの話を聞く限り、妖精用の術式で間違えて出てくるなんてその悪魔もウッカリしすぎだろう。よっぽどフラフラしていた下級の奴なのではと奏江が思うのも無理はなかった。契約内容も誰にも被害の出ない、ハッキリ言って大したことのないものなのだから、やはり噂に尾ひれがついて大袈裟に広まっただけかもしれない。
ところが、何かを思い出したのかキョーコの目は虚ろになり、弁当箱の中のミニトマトを高速で転がしだした。

「下級……では、ないかも」
「聞いてないの?」
「ま、魔王候補とは言ってた……かな~?」

気まずそうにニコリと笑ったキョーコへ、奏江の中の何かが振り切れる。

「バッッッ~~~っ……!!」

『馬っ鹿じゃないの!?』と、思い切り叫びたいのを何とか深呼吸で押さえたが、代わりに今日の昼ご飯がグシャリと潰れた。「も、モー子さん!? なんとかゼリーが床でスライムになってるわよ!?」なんて慌てる親友は、事の重大さを恐らく分かっていない。さらに自分の弁当から奏江のお昼の足しになればとおかずを取り分けている始末。

「アンタね……」
「うん? あ、だし巻き玉子もいる?」
「……いる」

キョーコの料理の腕を知っているだけに、奏江は素直に首を縦にふった。

(んもー! こんな和んでる場合じゃないのにー!)

ヤキモキするのは自分だけかと思うと、もう心配するのも馬鹿馬鹿しくなる。溜め息を吐きながら、おとなしくキョーコのおかずを口にした。
相変わらず美味しい。そう言葉に出すのはなんだか癪で、ありがとうの代わりに、ぶっきらぼうなセリフが滑り出る。

「……ほんとにアンタって子はどうしてこう……」
「えへへー」
「なによっ」
「ううん、モー子さん心配してくれたのかなーって思ったら嬉しくて」
「なっ!?ち、違っ……!!」
「モー子さん大好き!」
「あーもう鬱陶しい!」

キョーコの抱擁を必死に剥がしつつ、奏江は広がる青空に願いを込めた。

どうかこの不器用で真っ直ぐな親友が笑っていられるように。

平和な平和な午後の一時。






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