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正しい召喚のススメ 12

こんにちはー。
冬ですね、寒いです。
関東の方でも雪が降るとかで、皆々様お気をつけてお過ごしくださいね。
うちでもとうとう暖房(灯油ヒーター)を出しました。
震えながらスイッチをつけると給油しろって言うのでしょうがないので入れようとしたら、電動のポンプが壊れてまして。
震えながら布団被りました。
数日寒い夜を迎えましたが、百均でシュコシュコ買ってきたから早速入れました!
あれ、初めて知ったんですが、手で一回一回満タンになるまでシュコシュコしなくて良いんですね!実家では地道にシュコシュコやってましたよ(親もそうやってた)
勝手に吸い上げてくれるなんて、出来るヤツですよ。

そういえば、ずっとスマホ用のカスタマイズはデフォルトで放置してたんですが、自分で見てみたら使いにくいのなんのって酷い仕様だったので数年目にしてやっと変えてみました。
今思えば、たぶん訪問される方もPCではなくスマホが主ですよねきっと。
少しでも見やすく使いやすくなってくれてると良いんですが。
あと、先日もお伝えしてましたが、「正しい召喚のススメ」をしばらく更新したいと思います。最後まで続けます。(お待ち頂いてる方がいらっしゃるかは分かりませんが;;)
とはいえ、年単位で手をつけてなかったので自分でも確認しようといじってたんですが、過去記事を遡るのも手間だし、カテゴリから飛ぶにしてもページ別れてるから面倒。。という事態になりましたので、もし同じように遡りたい方がいらっしゃったら、と思いまして目次的なリンクを暫定的に載せてみようと思います。
試しになので、いらなそうなら後日消しますね。

(ちなみに、簡単なあらすじですが、妖精を喚びたいキョコたんが間違って悪魔な蓮を喚んじゃったお話(ザックリ)っていうパラレルなのでご注意を)

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正しい召喚のススメ 目次
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正しい召喚のススメ 1
正しい召喚のススメ 2
正しい召喚のススメ 3
正しい召喚のススメ 4
正しい召喚のススメ 5
正しい召喚のススメ 6
正しい召喚のススメ 7
正しい召喚のススメ 8
正しい召喚のススメ 9
9のイメージイラスト (桃色無印のきゅ。様から頂き物。素敵すぎて涙出ます)
正しい召喚のススメ 10
正しい召喚のススメ 閑話
正しい召喚のススメ 11

――――――――――――
――――――――――――



12は続きからどうぞ。















雨が上がった。

鬱々とした雲は未だ空を暗く覆っているものの、傘を差す煩わしさがない分まだマシだった。
特に、濡らしたくない荷物のあるキョーコは、再び空の機嫌が崩れる前に帰ろうと足早に帰路につく。

「作り過ぎちゃった」

手に持つバッグの中で質量を主張するのは本日作ったクッキー達。見れば、可愛くラッピングされた小さな包みがいくつも……消化するには数日かかりそうな量が入っている。

「一人で食べるわけじゃないものね」

道に出来た水溜まりを避け、足取りも軽く歩いていると、ふと前を歩く男が目に付いた。
町外れのこの場所で人を見かける事も珍しかったが、全身黒を基調とした装いに加え、何よりその腕に抱える大量の荷物がどうしてもキョーコの目を奪う。
おそらくプレゼントだろう包装された箱を高く積み上げ、器用に歩く姿から危なげな様子はなかったが、 一番上に乗っていた桃色の包みが歩みの震動か風の悪戯か意思を持ったようにコロリと転がった。
キョーコが制止する間もなく、重力に従って落下したソレは、運悪く出来ていた水溜まりに一直線に吸い込まれる。

ひゅー。
ぽちゃり。

「あぁ……!!」
「ん?…………あぁ!?」

突然の背後からの悲鳴にも似た叫びはさぞ不審だっただろう。思わず足を止め振り向いた男は、その理由を知ると同じく狼狽の声をあげた。

「た、大変!!」

これは一大事と駆け寄ったキョーコは、急いで水溜まりから桃色の塊を救出する。
だが、時既に遅し。
十分に水を含んだ包みは破れ、中身までも濡らしていた。
覗いて見えた小さなぬいぐるみは、本来のふわふわとした肌触りを台無しにされてしょんぼりしているように見える。

「困ったな……孫へのプレゼントだったんだが……まぁ仕方ねぇか」

お互いしばらく顔を見合わせた後、男の方から溜め息混じりに諦めの言葉が落とされた。
目の前で起きた出来事だっただけに、キョーコの中で何とかしてあげたいという気持ちが込み上げる。かと言って、濡れて汚れたぬいぐるみを元に戻すのは難しい。自然と俯いた視線の先に、キョーコは自分が持っている荷物を思い出した。

「あ、あの……!手作りで申し訳ないんですが、よろしければコレ、お孫さんに……」
「これは?」

キョーコがそうおずおずと差し出したのは、本日大量生産したクッキーだった。
流石に既製品とまではいかないものの、蓮にあげるのだからと綺麗に包んだそれは見映えも良く出来ている。
更に男の抱えるプレゼントの品々を窺い見るに、「孫」とは年端もいかない頃の女の子ではないだろうかと目算したからだ。

「今日作ったクッキーです。落ちてしまったプレゼントの代わりになるとは思いませんが、もし甘い物がお好きなら……」
「ふむ」

キョーコの手にちょこんと乗せられた花柄の小さな包みを、男は思案するようにじっと見つめる。
その時初めて、男の容姿を正面から見ることが出来た。
年の頃は50代だろうか。精悍な顔つきから老いは全く感じず、口元の髭や目元の皴がかろうじて齢を示している。
服装は黒で統一されており、どこかの社長のようにも、マフィアのボスのようにも見える不思議な雰囲気を纏っていた。
真剣な眼差しで品定めをしていた男は、突然ニッと相好を崩すと、キョーコへ微笑みかける。

「ありがとうお嬢さん、頂くよ。きっと孫も喜ぶ」
「喜んでもらえたら嬉しいです。お口合うでしょうか……」
「あぁ、きっと気に入るだろうよ。で、悪いんだが、そのクッキーはこっちに入れてくれねぇか?」

男の両手が塞がっているため、キョーコは指示された黒いコートのポケットへクッキーの包みをそっと入れた。

「じゃあ、私はこれで失礼しますね」

ペコリと会釈をし、少し遅くなってしまったため走って帰ろうとキョーコが踵を返したその時、後ろから男が声をかける。

「あぁそうそう。君の所にいるデカイ男に、その手紙渡しといて貰えるかな」
「は……え!?」

一瞬意味の分からない言葉だったが、いつの間にか制服のポケットに覚えのない手紙が入っていた。少し固めの、手触りの良い上質だとすぐに分かる封筒には、封蝋がしっかりとされており、印璽から出所は見る者が見れば分かるのだろう。
踏み出した足を強制的に引き止め、ぐるりと振り返ったキョーコだったが、そこには最初から誰もいなかったように静かな景色が広がっているだけだった。
まるで一歩違う次元に掻き消えたようなそんな不気味さで、気配も余韻も何も残っていない。
おおよそ人間の成せる業ではないという結論に到るのはごく自然な事だった。

「敦賀さん達の、お知り合いの方…………?」

キョーコの呟きに、応える声もまた無い。







森の奥にあるキョーコの家。
辺境の地にあるが故の格安寮費ながら、造りは丈夫そのもので、木の温もりと香り、何よりお伽噺に出てきそうな可愛いデザインがキョーコは気に入っていた。
そんな家の中、ピリピリとした空気が充満する。

「あのな、蓮」
「何ですか?」
「キョーコちゃんの帰りが遅いからってイライラするなよ」
「イライラなんてしてません。心配してるだけです」
「キョーコちゃんだって子供じゃないんだから、寄り道の一つや二つするだろ」
「……やっぱり迎えに行きます」

本当はキョーコが学校の間も側にいたいのだろう蓮は、我慢の限界を超えたとばかりに最愛の主人の元へ向かおうとする。
社は溜め息混じりに見送りつつ、蓮の後ろ姿に向かって淡々と声をかけた。

「あぁ、それと蓮。お前しばらくキョーコちゃんに触るなよ?」

単純に触るなと言うことではない。悪魔の蓮にとって、ソレの意味する所は一つしかなく、途端に空気が重くなる。

「手加減なくキョーコちゃんに無理させて、これ以上はあの娘の体力が持たないからな」
「……分かってます」
「なら良い。……しっかし、あの淡白だったお前がこうまでご執心とはね~?」
「何ですかいきなり」
「いんや?魔界では言い寄ってくる相手なんて山程いたのに、お前全然相手にしないんだもん」
「そんなことないと思いますが」
「へー?ふーん?ほー?」
「棘のある言い草ですね」
「んー?まぁ、邪険に扱わなかっただけマシだけどさ」

からかうような社の言葉もそれ以上は続くことなく、気配に敏感な二人は玄関へ目を向けた。

ガチャリ。

「た、ただいま帰りましたぁ」

家主であるキョーコが帰ってきた。

「おかえり、最上さん。遅かったから心配したよ」

蓮は一瞬でキョーコまでの距離をつめると、フワリと微笑み出迎える。
心の機微など微塵も見せない笑顔に、社はコッソリ溜め息を吐いた。

「スミマセン、学校はすぐに出たんですが……」

キョーコは申し訳なさそうに頭を下げるも、言い淀んで何かを考えているようだった。
蓮と社は顔を見合わせて、キョーコの言葉を待つ。

「……多分、敦賀さん達のお知り合いの方にお会いしたようなんです」
「知り合い?」
「はい……気さくなおじさまなのに、妙な迫力というか風格のある方で……」

キョーコは先程あった人物を頭の中で懸命に再現していた。

「あ、それと、お孫さんにプレゼントをたくさん買われてました」
「あー……」

蓮と社は苦笑すると、答え合わせをするまでもなく該当人物に当たりをつける。

「魔王サマ、かな」
「え……えぇぇぇぇ!?」






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