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逃亡中 【前編】

こんにちはー!!やった2月中にもう一回更新出来た!←
と、いう訳でオリンピック終わりましたねー。
見たかったけど見逃した競技もシーンもいっぱいあって残念な私でしたが、全選手の皆様おめでとう&お疲れ様&ありがとう!ですね!

日本では雪が各地で大変なことになってましたが大丈夫でしたでしょうか。
噂では修造がソチに行ってるからだと囁かれてましたね。

そして、昨年から拙宅では更新も滞りご挨拶やお礼も出来ていない状況で不義理しっぱなし申し訳ありません。
沈んでいる間も拍手やコメントを本当にありがとうございました。
こうやって温かいお声を頂けることが更新の励みになります。
頂いたコメントのお返事は近日中に致しますので、もうしばしお待ちを!

さて表題ですが、光の箱庭の惣也さん企画の「逃亡中」に参加致しました。

あ、バナーとか貼っていいのかな?かな?←後で聞こうw

バナー貼り付け許可が出たのでコチラで^^





タイトルをご覧頂ければ一目瞭然。テレビの「逃走中」をスキビでやってみようぜっていうゆるい企画だそうで、乗っかってみました。
本当は先月の放送の時から「書いてみましょう!」って言ってたのに、気付けば1か月以上経って……(惣也さん遅くなってスミマセン!)
筆の早い惣也さんの逃亡中は絶賛連載中で既に5話までアップされてます。
うちと違ってかっこいい蓮が見れますよ!
オールスター出演な感じでウキウキが止まりませんv



と、いう訳で、うちの逃亡中は続きよりどうぞ~。











はぁ……はぁ……はぁ……

上がった息をなんとか鎮めようと物陰に隠れ、必死に呼吸を整える。
耳障りな鼓動が頭に響き、じわりと滲んだ汗が不快感を加速させた。


ピリリリリ――


突如鳴り出す電子音にビクリと体を竦ませると、腕に取り付けたポーチから慌てて振動する携帯電話を取り出す。
情報源はコレだけ。
ディスプレイに映し出された無機質な文字が、キョーコに現実を突き付ける。

「また1人……捕まったんだ……」

思わず零れた独白。
背中へゾワリと這い寄る恐怖は、口元へ手を宛がうことでなんとか押し殺した。

「……逃げなきゃ」

体力には自信がある。
先程も全力疾走で逃げ延びたキョーコは、自分を奮い起たせるように頬をペシリと叩くと、再び追われる戦場へ身を投じた。



舞台は「逃亡中」――。





「うわぁぁー……マジかよー……」

力なく項垂れ、男が地面に倒れ込む様を見届けると、蓮は無言でその場を後にする。
走ったために少し乱れた真っ黒なスーツを自然な仕草で直し、サングラスごしの視界に目を向けた。
古めかしい家屋が軒を連ね、舗装されていない道を歩く人々の格好も着物や袴と様々だ。あまりにも違和感なく過ぎ行く世界に、江戸の世へタイムスリップしたかのような錯覚を起こしてしまうここは、某県の時代撮影所だった。

現在、「逃亡中」というバラエティー番組の撮影真っ最中。
その名の通り、参加者が「逃げる」ことをコンセプトにされた番組である。
「逃げる」者がいるということは「追いかける」者も当然いる、言ってみれば本気の鬼ごっこのようなものだ。
さらに、逃走時間が長ければ長い程賞金を獲得出来る、なんとも夢のような企画である。しかし、鬼であるハンターに捕まってしまえば賞金は水の泡と消えてしまう。
俊足のハンターにひとたび見つかってしまえば逃げるのは容易ではない。では、見つからなければいいだけだろうと思われるが、そう簡単にもいかない。番組進行中にはあらゆるミッションが用意され、クリアしなければハンターの増員や逃走エリアの減少と難易度が格段に上がる場合も。
しかも、ミッションクリアに動けばハンターに見つかるリスクも伴う。
逃亡者一人一人に付けられたカメラが、そのドキドキハラハラを臨場感たっぷりに伝えてくれるのも人気の一つだ。

(最上さんは……まだ大丈夫だろう)

既に捕らえられた者達が入れられた檻を見つめ、蓮は逃亡者であるキョーコへ想いを馳せる。

(あの娘の運動能力の高さは尋常じゃないからな……)

かつて蓮を自転車の後ろに乗せ二人乗りで街中を疾走、更に忍者の如く塀の上へ飛び乗り逃走という逸話もあるくらいだ。
大人しく捕まることはないだろう。

(最上さん、逃げ切ってくれると良いけど)

遭遇すれば追わなければならない。
杞憂だと信じているものの、オファーの際の社との会話が思い出された。





『なぁ蓮。面白そうなバラエティの仕事があるんだけど、どうする?』

遡ること数週間前。敏腕マネージャーである社から突然切り出された仕事の話。
別段選り好みしている訳ではないが、社の含んだような言い草が気になった。

『俺にわざわざ確認しないといけないような難しい仕事なんですか?』
『いや、難しくはないかな。体力勝負だし』
『?』
『逃亡中って番組、知ってるか?ハンターから逃げきったら賞金が貰えるっていう』
『あぁ、ちらっと見たことくらいなら。もしかして番宣要員ですか?』
『ご名答。しかも、逃げる側じゃなく追う側でどうかって打診があった』
『追う側……ハンターとしてってことですね』
『そう。意外性と軽いドッキリもかねて、お前だってバレないように変装してな。勿論「敦賀蓮」を出すんだから最後には発表させてもらうけど』
『なるほど。それは面白そうですね』
『でもな~~~』
『何ですか?……もしかして、俺の体力の心配ですか?』
『それは心配してないから大丈夫』

これでも体力にはそこそこ自信がある、と言いかけるも、そうではないらしく即座に否定される。
では何が気がかりなのか。

『キョーコちゃんがいるんだってさ、逃亡者に』
『そう、ですか……最上さんも役者としての知名度は確実に上がってきてますし、起用も頷けますね』
『うんうん。……って違ーう!アッサリ流すな!いいか?これでお前がキョーコちゃんを捕まえようものなら「敦賀さん酷いっ!」ってなるだろ』
『なりますか?』
『だってキョーコちゃん、この世界ではまだ駆け出しで、スクール代や生活費だって自分で捻出してんだから、賞金があればちょっとは助かるってもんだろう。何より、逃げきればそれだけカメラに映る時間も長いんだから、いい宣伝になるよな。と、そんな訳で、好きな娘に自分から憎まれ役になる仕事させていいのかどうかってマネージャーながらに悩んだ結果、確認してみたって所だよ』

社の気遣いに、蓮は苦笑しながら大丈夫ですと出演の意を伝える。

『彼女だって、仕事と私情の区別はつけるでしょう』
『まぁな。捕まった場合むしろ、修行不足ですーとかって自分を責めそうだ。……そういえば、もう一つ気になる事が……』







キョーコは困っていた。
目の前に、さめざめと泣く着物の女性がいるからだ。
しかもチラチラとキョーコの顔を窺っている。

(これは……話しかけろってことかしら……)

明らかに番組進行上で用意されている状況に、同行しているカメラマンからも無言で「話しかけろ」という圧力を感じ、キョーコは躊躇いながらもそれに従うことにした。

「あの……どうしたんですか?」

すると、待ってましたとばかりに台本通りだろう台詞が女性の口から語られる。

「実は……大事な簪を落としてしまって……。お願いです、一緒に探して頂けませんか?」

(探しても良いけど、ハンターは……)

目に涙を浮かべて懇願する女性の頼み、聞き入れる事は吝かではないものの、ハンターが近くにいないだろうかと周囲を見回す。
町から少し外れた場所のため見晴らしは良い。これなら、注意していればハンターが来てもすぐに反応出来るはずと、キョーコは一緒に探すことにした。

「良いですよ、探しましょう」
「ありがとうございます!」

草むらをかき分け、簪捜索から十数分。キョーコの手に、キラリと光る何かが触れる。

「あ」

案の定それは、探していたものだった。

「あったーーー!!」

桜を模した一本簪。飾り蝶々もあしらわれ、シンプルながら質の良い一品だと分かる。
キョーコはそっと土埃を拭うと、女性へ手渡した。

「本当に……ありがとうございますっ……!」

女性は受け取った簪を胸元で抱え込むと、感極まったように再び涙を浮かべて何度も頭を下げる。

「見つかってよかったですね。じゃあ、私はこれで……」
「お待ちください!見つけて頂いたお礼に、こちらをどうぞ」

同じ場所に留まり続けるのは危険だと立ち去ろうとしたキョーコに、先程までの涙はどこへやらの笑顔で女性が懐から何かを取り出した。

「これは?」
「身の危険を感じた際にお使い下さい。一度だけ、僅かな時間ですが貴女の危機を救ってくれるはずです」

そういって差し出されたのは手の平より少し大きなサイズの銃だった。
どうやら「失せ物探し」のクエスト報酬といったところか。説明を聞くに、ハンターを一時的に足止めしてくれるものなのだろう。

「ご丁寧にありがとうございます」

今度はキョーコがお礼を言う番だった。






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