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花の香は蜜の味


こんにちはこんにちは。

今日、2/10は敦賀さんのお誕生日です!!

おめでとう敦賀さん!!

と、言う訳で、蓮誕更新に参りました。
時間が過ぎるのは早いもので、気付いたらもう2月とか本当でしょうか。
これ手つけ始めたのが一昨日なんですよね。
勢いで書き上げたので、誤字脱字あったらスミマセン。

最近ちょっと血生臭い感じのばっかり書いてたので
こう、なんか久しぶりで楽しかったです!!
キョコがいっぱい動いて喋って、蓮がある意味切ない感じ、良いですよね!
ふふふ。

あ、いつも拍手やコメントありがとうございます。
力の源です。ほんと、コメントとか頂けた日には隙を見て何回も読み返すくらいうれしいです。
ではでは、続きよりどうぞ。
















「疲れたぁ……」

深夜、だるまやの自室でベシャリと倒れ込む。

キョーコは疲れていた。

役者の仕事、ラブミー部の依頼、坊の中、裏方スタッフ、学校、少しでも時間が空けばだるまやのバイト。
おおよそ一般の同年代よりは過酷な生活を送っていた。本人の希望たっての仕事や学業ではあるが、未成熟な身体にはいくらか無理が過ぎる。
これまでは持ち前の根性と、無尽蔵にも思える体力で乗り切ってきたが、今回はある理由から睡眠時間も削らなけばならなかった。

すぅー……

トロンと落ちた瞼に、布団と同化しそうな程沈んだ身体。
そのまま眠りの国へ気持ちよく入国しようとしたキョーコは、最早気力だけで両頬をバチンと叩く。

「……つぅっ……いけない、ダメよキョーコ……時間がないの……」

何がそこまで彼女を駆り立てるのか。

「敦賀さんのお誕生日プレゼント、まだ決まってないのにっ」

そう、暦は二の月、まもなくキョーコの想い人である蓮の誕生日だった。

去年のプレゼントは、まさか無人島に同行させてくれる程気に入って貰えるとは思わなかったが、果たして今年は何を選んだら良いのか。

「うーんうーん……。多分私が知らないだけできっと敦賀さんのお誕生日にはトラック何台分もプレゼント貰ってるのよ」

ブランド品、服に装飾、包装だけで高価と分かる品物。少しでも目にとまって貰えるよう贅に趣向を凝らしているプレゼント達か目に浮かぶ。

「去年も思ったけど、私があげるものが勝てるはず……って違う違う!張り合ってどうすんのよ!敦賀さんが喜んでくれるかどうが重要でしょ」

幸い、自分は画面の向こう側で眺めているだけじゃない。直接会える位置にいるんだから、敦賀さんが喜びそうなもの……と、キョーコは今日も蓮のプレゼント選びで朝方まで悩むのだった。






「流石に、疲れましたね……」
「あぁ、ほんとな……」

蓮と社は二人でぐったりと楽屋に座り込んだ。
ドラマの撮影、雑誌のインタビュー、スチール撮影。遅刻知らずの分刻みスケジュールは健在で、さらに今日は蓮の誕生日ということもあり、スタッフや共演者から行く先々でプレゼントを渡され、対応に追われ少しも休まる暇がなかった。
本当は隙を見てキョーコに電話して、何とか会えないかこぎつけようとしたのだが、ついにてっぺん近くの仕事終了まで携帯電話すら触れなかった。
もしかしたら着信が入ってないか、自分の携帯を開こうとした時、社に上から押さえられてしまう。

「社さん?」
「まぁ待て蓮」
「いや、まずは手を退けてもらっていいですか」

今、携帯を壊される訳にはいかない。

「っと、悪い悪い」

全く悪びれず社は軽く笑った。

「いいか、これは俺からの誕生日プレゼントだ」
「?」
「まず、明日の仕事は夕方からに調整したから、とりあえずゆっくり休め」
「は……はい、ありがとうございます」
「あともう一つは……」

コンコンッ

社がピッと指を立てて得意気に何か言いかけた時、楽屋のドアをノックする音が響いた。

「はい?」

誰だろうこんな時間に。
打ち合わせなら勘弁してくれと内心で思いながら、蓮は外面良くドアを開く。
すると、そこには。

「お、お疲れ様ですっ!!」

蓮が会いたいと願い続けたキョーコがいた。

「お疲れ様。……最上さん、どうしたのこんな時間に?」

声が上擦ってはいないだろうか。蓮は破顔する自分を自覚し、拳を作って口元へ持っていく。

「夜分にスミマセン!あの、社さんから敦賀さんが……」
「俺が?」
「どうしてもケーキが食べたいけど、もうお店閉まってるから諦めるんだって聞いて……」

なんですか、その設定。

「敦賀さん、甘い物そんなに召し上がらないのに食べたくなるってことは、よっぽど身体が甘い物を欲しがってるんですよ!と、言うわけで、僭越ですが全身全霊魂込めて作ってきたので……食べて、頂けますか?」

上目遣いでおずおずと伺うキョーコの可愛さにクラリとしながら、蓮は「勿論」と頷いた。
どんな高価なプレゼントより、キョーコがいてくれるのが嬉しいと、満面の笑みで応える。

「仕事はもう終わったんだ、折角なら家でゆっくりしたら良いんじゃないか?」
「あ、社さんもご一緒に……」
「ごめん、キョーコちゃん。俺、実はダイエット中でさ」

一緒に食べようと誘ってくれるキョーコに、内緒話をするように声をひそめる社。

「『敦賀蓮』のマネージャーが太ってたらカッコつかないだろ?ちょっと正月食べ過ぎちゃったから、セーブしてんだよ。だから、若い子達で楽しんでおいで」

申し訳なさそうに眉根を下げ、次にニパッと明るく笑うと、素早く鞄をひっさげ部屋を後にした。

「行っちゃった……」

呆然と社の後ろ姿を見送ったキョーコ。
蓮は心で社に礼を言う。

「じゃあ、折角だから、うちで食べようか?」
「あ、はい!お口に合うか分かりませんが!」

ピシリと背筋を伸ばして同意を示したキョーコを伴い、蓮の車は滑るように帰路を急いだ。






「それじゃあ改めまして、敦賀さん、お誕生日おめでとうございます!!」
「ありがとう最上さん、嬉しいな」

切り分けてくれたキョーコのケーキを一口食べると、チョコレートの甘さとほろ苦さが舌の上に広がった。時間帯も考えてくれたのか、重くならずふわりとした食感と舌触りが食べやすい。ムースの層はなめらかで、リキュールの香りが次の一口を誘う。
相変わらず、その辺の店よりはるかに美味しいと蓮は素直に思った。

「ん……美味しい。最上さんの作ってくれたものを食べると、他で食べる気が無くなるよ」
「あはは、ありがとうございます。敦賀さん褒めすぎですよ」

談笑しながらお互いの皿も空になり、コーヒーでやっと一息ついた時、タイミングを図っていたキョーコが鞄からラッピングされた箱を取り出した。

「あ……あの、コレなんですが……」
「ん?」
「お誕生日のプレゼントですっ。大したものはご用意出来なかったんですが!」

鬼の形相でクワッと力むキョーコに微笑みながら、蓮はそっと箱を受け取る。

「最上さんがお祝いしてくれるのが一番嬉しいよ。ありがとう……開けても良い?」
「ど、どうぞ……」

期待と不安に満ちた瞳で、行く末を見守るキョーコ。
蓮が包装を丁寧に開けると、出てきたのはクリーム色の丸い何か。
蓮の両手にスッポリと収まるサイズで、何かの機械のようだった。

「これは?」
「あ、アロマのディフューザーです。ちょっと失礼しますね」

キョーコは心得たとばかりに使い方を説明する。

「アロマオイルと水を一緒に入れて
スイッチを押すだけてミストになって出てくるんです!種類によって香りの効果もたくさんありますし、加湿にもなるので喉に優しいんですよ!」

おそらく勉強してきたのだろう、嬉々として話す様子がたまらなく愛しい。

「今回は安眠に効果的なオイルをご用意しましたから、差し支えなければ寝室に置いても良いですか?」
「うん、良いよ」

そうして二人で蓮のベッドサイドまで行き、キョーコが手際よくディフューザーをセットすると、スイッチを入れた途端に爽やかな花の香りが広がった。

「これは……良い香りだね」
「はい。リラックス効果があるそうで、敦賀さんが少しでも気持ちよく眠れたら良いなって」

そう言って微笑むキョーコの方が花のようで、アロマとは別の甘い香りに誘われるように蓮は手を上げ。

「…………」

思わずキョーコを抱き締めそうになった自分の腕を何とか押し止めた。

「敦賀さん?」

精神を落ち着けようと頑張っていた蓮があまりに静かで、キョーコは訝しげに蓮の顔を覗き込む。

「もしかして、早速眠くなっちゃいました?」

瞳をキラキラさせて至近距離にいるキョーコに、ちょっとばかり沸き上がる悪戯心。

「……そうだね。……ねぇ最上さん?俺のお願い、聞いてくれる?」
「はい、何なりと!」

深夜に、男の部屋で、ベッドも横にあるこの状況でそこまで元気よく返事をされても困るが、蓮は構わず頭の中のシナリオを展開させた。

「君を抱かせて欲しいんだ」
「は…………はぃっ!?」

反射的に「はい」と言おうとしたのだろうが、その意味を頭が理解した所でキョーコは数歩後ずさる。

「……ダメ?」

今さら危機感を持っても遅い、とばかりに、蓮は逃げるキョーコの身体を容易く捕まえた。
少し力を入れてバランスを崩してやるだけで、簡単にベッドに転がる華奢な身体。

「ひゃあっ!?」

蓮は両腕をキョーコの顔の横につき、逃がさないよう膝で細い腰を囲う。
きっと極悪な顔してるんだろうと自覚しながら、口は楽しく弧を描き、うっとりと小さな獲物を見下ろした。
すると、本来柔らかいはずのキョーコの身体はピキリと固まり、怯えの入った目を瞬かせる。

(……まずいな……そんな顔されたら)

もっといじめたくなる。

「つ……るが……さん……?」

あわあわと戦慄く口からようやく声が聞こえると、そこであえて空気を和らげ、蓮はニッコリと微笑んだ。

「去年、枕くれたよね」
「……まくら?」
「あれ、凄く気に入ってるんだ」
「それは私も嬉しいんですが……あ、あの、敦賀さん?なんでこの体勢……」

どうにか逃げられないか目を泳がせ始めたキョーコに、そうはさせないと話を続ける蓮。水面下の攻防のようである。

「俺も自分で寝具にこだわろうと思ってね。抱き枕も欲しいなって思ってたんだ」
「は、はぁ……」
「だから、最上さん。君の身体、俺に抱かせて?」
「………………もしかして、抱き枕購入にあたってサイズを私で計ろうとしてます?」
「うん、ご明察」
「はぁぁぁぁ~……もう、紛らわしい……」

蓮の意図が分かったキョーコは一気に脱力する。

「あれ?俺、なにか勘違いさせること言った?」

意地の悪い笑みに一瞬呆然とするが、からかわれたと思ったキョーコは顔を真っ赤にして捲し立てた。

「な、なんでもありません!!さぁ、抱き心地は悪いでしょうがどうぞお試しくださいっ!!」

目をギュッと瞑って身体を強張らせるキョーコの、まな板の上の鯉の様子に、蓮は満足げにトスンと身体を横たえる。

「じゃあ、遠慮なく」

ゆっくり、怖がらせないようにキョーコを抱き締めると、最初こそ緊張で強張っていた身体も段々と解れてくる。
服越しでも感じられる温もりが嬉しくてつい腕の力を強めてしまうが、キョーコは嫌がる様子もなく蓮に身を任せた。

「…………?」

素直に身体を任せてくれるのは嬉しいが、もぞもぞとキョーコの方からさらに密着してくるのはどうした事かと、蓮は胸元にあるキョーコの顔を伺う。

すぅ。すぅ。

「…………最上さん?」

すぅ。すぅ。

固く閉ざされた瞼は声をかけても動かず、微かに聞こえてくるのは規則的な呼吸で、脱力した、少し丸まった身体は間違いなく。

「寝てる………………」

これは、流石に。

「無防備過ぎじゃないか……?」

男として意識されていないにも程があるだろう。
芸能界一イイ男の、ガックリとした呟きは誰にも届かず宙に消えた。
好きな娘を腕に抱いたまま、柔らかい身体を味わいながら、手を出すことも許されないとはどんな拷問だろう。

「こういうの、日本語で何て言うんだったか……『据え膳』?」

ちょっとでも食いつこうものなら「破廉恥ですー!!」と泣きながら逃げられるのは目に見えている。
自分で仕掛けたことながら、蓮は自嘲気味に溜め息を吐いた。

……この際だから、寝顔を堪能しておこう。

形の良い小さな唇。きめ細かい肌、ぷにっとした頬はかじりつきたい程で、長い睫毛はフルリとも揺れない。
クルクルとよく回るビー玉のような瞳は閉ざされて見えないのが残念だ。
しかし、すよすよと幸せそうに眠るキョーコの目の下に、うっすらとクマがあることに気付く。

「寝不足……?」

思えば、忙しく毎日走り回っているはずで、いくら若いとはいえ疲れも溜まっていたのだろう。
そんな中で、自分のためを考えて割いてくれる時間があったと言う事実が、蓮の胸を温かくした。
ゆっくり寝かせてあげよう。

「……おやすみ、最上さん」

キョーコの前髪をかきあげ、額にキスを落とすと、蓮も幸せに浸りながら眠りについた。

朝、起きた時の様子を想像しながら。









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コメント

Re: No title

きゅ。さん

コメントありがとうございますーーー!!!

> ああああ!(転がりまわる)
きゅ。さんが転がってくださってる!!w
えへへ、ちょっとでも楽しんで頂けたら嬉しいですv

そうそう、寝不足な上、安眠アロマ焚いて敦賀テラピーなんだから一瞬で寝ても仕方ないのです。
朝からキョコの悲鳴が響くまでがワンセットで(キリッ)

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