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正しい召喚のススメ 16


こんにちはこんにちは。

前回javaのお話をチラリとしましたが、目下お勉強継続中です。
って言っても、家じゃ落ち着いて勉強なんか出来ないので講義を受けてるだけなんですが
授業参加者が私以外全員男性で、先生もたぶん40歳前くらいかな?
受講者も30歳前後が多いもんだから、なんでかガン○ムの話になってですね、プログラムをガン○ムで例える訳ですよ。

「メインクラスをガン○ムだとすると、インターフェースはビームサーベルです!実装すると誰でも使えます!」

なるほど、分からん。
頭パーンなりながらも何とかやってます。いや、やれてないんですが。

そんなこんなで更新に参りました。
読んでくださる方がいらっしゃると頑張れます!
ありがとうございます!うれしいなぁうれしいなぁ。
現在何話か先を書いてるんですが、なんでしょう、これ、甘み成分足りない。
もうすぐバレンタインなのにっ!あ、蓮誕もくる!
せっかくだから何か甘いお話を短編で書きたい・・・先日某呟きでチョコの下着という衝撃の商品を拝見したので
よし、キョコに着てもらおうってなったら確実に桃色な展開しか待ってない気がするので頭の中だけでボツになりました。

話が逸れましたが、少しでもお楽しみ頂ければ幸いです。


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正しい召喚のススメ 目次
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正しい召喚のススメ 1
正しい召喚のススメ 2
正しい召喚のススメ 3
正しい召喚のススメ 4
正しい召喚のススメ 5
正しい召喚のススメ 6
正しい召喚のススメ 7
正しい召喚のススメ 8
正しい召喚のススメ 9
9のイメージイラスト (桃色無印のきゅ。様から頂き物。素敵すぎて涙出ます)
正しい召喚のススメ 10
正しい召喚のススメ 閑話
正しい召喚のススメ 11
正しい召喚のススメ 12
正しい召喚のススメ 13
正しい召喚のススメ 14
正しい召喚のススメ 15

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16は続きからどうぞ。








見上げれば眩しすぎる青空。
生来陽の光に強い方ではないが、今の状況的に致し方ない。
足元を吹き抜ける風が、同時に蓮の髪を揺らす。
校舎上空に躰を浮かせ眼下に捉えるのは、屋上で昼食中のキョーコの姿だった。

「……随分と仲が良さそうですね」

蓮が見たこともないような花の笑顔を振り撒き、キョーコは誰かに抱き付いている。

「妬くなよー?相手は女の子なんだから」
「……最上さんが楽しそうならそれが一番ですから」
「でも『友達』レベルなら、あの綺麗な子の方が上っぽいなぁ?キョーコちゃん、あんな嬉しそうな顔して……」

ピキリと、周囲の空気が固まった気がした。
からかい過ぎたかと社は慌てて口をつぐんだが時既に遅く、蓮の冷ややかな視線に早速胃が痛くなる。口は災いの元とは良く言ったもので、キョーコに関してのみ恐ろしく狭量になる担当悪魔への地雷源を改めた。
凍えて動けなくなる前に、社は何とか蓮の気を逸らそうと話を始める。

「そ、そういえば、何で蓮はこんなとこでキョーコちゃんウォッチングしてんだ?」
「……護衛です」

趣味じゃなくて良かった。
社は思ったことを上手に隠して続けた。

「それなら、こんな上空からじゃなくもっと側にいた方が良いんじゃないか?」
「最上さんの邪魔になったら可哀想でしょう」
「まぁ……お前、デカイからなぁ。学生に紛れるのも無理があるし教室にいるだけで悪目立ちしそうだし」
「それに、護衛が必要な状況だと悟らせたくもないですから。……何かあちらで動きはありましたか?」
「いんや、表立っては何もないな。相変わらず平和なもんだよ」
「そうですか」
「あ、そろそろ教室に戻るみたいだな。」

屋上からキョーコ達が撤収するのを見守ると、蓮は思い出したように社へ向き直る。

「そうだ一つ、社さん手配してもらいたいことが」
「なんだよ珍しい」
「実は……」





夜。街が更に色を含んでいく刻限。
不釣り合いな程明るく元気な声が響いた。

「お疲れ様でした!お先に失礼します」
「今日もお疲れ様キョーコちゃん」

ペコリと深いお辞儀をして本日の退勤を告げるのは、制服姿のキョーコ。それに優しく返すのは店の女将で、客足が落ち着いているため裏口まで見送りに来てくれた。

「キョーコちゃんが居てくれると助かるよ。うちの常連さんもすっかり気に入ってくれてね、お休みの日には『キョーコちゃんはいないのか』って聞かれるくらいだよ」
「お役に立てているなら嬉しいです」

ふわりと照れくさそうに笑うキョーコは、今時珍しいくらいの純粋さが滲み出ており、女将も厨房に立っている大将も実の娘のように可愛がっていた。だからこそ気付けたキョーコの変化に顔を曇らせる。

「ところで、何だか顔色が悪いけど体調でも悪いのかい? 」
「え、そうですか?」
「自覚のないのが一番質が悪いって言うじゃないか。今日はゆっくり休むんだよ」
「はい……ありがとうございます」

優しい言葉にじんわりと胸が温かくなるのを感じ、キョーコは再び深く礼をして店を後にする。
言われた通りすぐに帰ろうとバスに乗り込むと、肌寒い外気に晒された後だからか、空調の効いた車内では余計に体が火照って頭がほんやりしてしまう。

「確かに、いつもより疲れてるかも……」

空いている座席に腰を落ち着け、すっかり暗くなってしまった外に目を向けた。街の灯りがキラキラと星屑のように感じられ、妙な浮遊感に眠気が襲う。

(魂、あげてるせいかな)

体力には自信があった。なのに、いつもより疲れている理由を夢見心地で考える。

(でも、最近は……あげてないのに……)

ここ数日、蓮が魂を求めることはなかった。キョーコが声をかけようとすると外出すると言い、「危ないから外には出ないように」と念を押されてしまう。そしてキョーコが眠っている間に帰って来ていた。
小さいけれど客間を用意しているが、ベッドすら使っている形跡がない。

(もしかして敦賀さん、寝てないのかな……ちゃんと休めてるかな)

悪魔なのだから、人間とは体の造りからして違うのかもしれない。

(知らないことばっかりだわ……)

聞いたら教えてくれる?

ウトウトと覚束ない思考。
水に漂っているような気持ち良さの中、手足も重く眠りの国へ浸りかけたその時、突然キョーコの左手甲が激しい熱をもった。

「あっつ!?」

弾かれるように跳ね起きたキョーコは、異変の元を確かめる。
チリッと痛みも感じる熱が放たれるのは、蓮との契約印で、自然とそれを覆うように右手を重ねながら慎重に周りを見渡した。
幸いにも乗客はおらず、静かに動くバスの振動が響くだけ。
ふと感じる違和感。

――――静かすぎる。

曲がりなりにも街中で、帰路に着く人もいる時間帯に。

誰も、いない?
そんなこと今まで無かったのに。

反射のように運転席を見る。

「うそ……」

本来ならハンドルを握っている人影すら、そこには無かった。
ゾワリと、全身が総毛立つ。

コワイ。

「お、降り……なきゃ……」

ただひたすらに、この場から離れたいと出口へ足を向ける。揺れる車内、ゆっくり座席の背に手をかけながら移動していると、ふいに背後で足音が聞こえた。

コツ……。
コツ。

気のせいとは呼べないソレ。すぐ後ろで止まった気配に、キョーコはギギギと錆び付いた動きで振り返る。

「お前が、キョーコ?」

黒い男がいた。






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コメント

こんばんは!

コメントでは恐らくはじめまして。
風月と申します。

以前何度かこっそりお邪魔させて頂いてたのですが、きゅ。様のブログから辿って久しぶりに伺ったところ、以前読んでた連載の続きがでてるー!とウハウハ一気読みさせて頂き、見事にハマりました( *´艸`)
魔王蓮様をうっかり召喚してしまったキョーコちゃんとのドタバタがとっても楽しいです♪
素敵なお話の続きが気になりつつ、他にも読んでない短編など色々あるので、これからちょこちょこお邪魔させて頂くかと思いますのでどうぞよろしくお願いします♪

Re: こんばんは!

風月さん

はじめまして!ようこそこんな僻地へおいでくださいました。
あ、以前も遊びに来て頂いてたようでありがとうございます!うれしいなぁ><*

>以前読んでた連載の続きがでてるー!とウハウハ一気読みさせて頂き、見事にハマりました( *´艸`)

ありがとうございますありがとうございます(ペコペコ)
そう言って頂けると本当に嬉しいです!踊れます!!
嬉しい気持ちを届ける言葉が足りないっ!

この連載はずーっと頭の中にはあったもののなかなか形に出来ずにいたんですが
今回こそは最後までやり遂げる所存でございます…!
また気が向いたら遊びにきてくださいませ^^

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